【でかい】Amazon EC2に最強インスタンス「X1」が登場
こんにちは、せーのです。今日はEC2史上最強インスタンスが登場したのでご紹介します。
特徴
去年のRe:InventでX1がでる、という予告はされていました。現在世界各地で行われているAWS Summitでもスペックがちょい漏れしていたりするので知っている方は知っているかと思います。
X1の特徴はなんといってもそのメモリの大きさにあります。そのサイズなんと1,952GB!ほぼ2TBです。またCPUはXeon E7 8880 v3 2.3GHzが4基、64コア128vCPUという化物サイズです。IntelのXeon E7を採用した、というのはSAP HANAで使うことを前提にしているのかと思います。
SAP HANAというのは大容量のデータをインメモリで解析するDWHのことで、IntelのXeon E7にはTSX(トランザクショナル・シンクロナイゼーション・エクステンション)が搭載されており、このTSXを使うとメモリの並列性が大幅に上がります。IntelとSAPはSAP HANAを共同開発していたこともありXeonには最適化されているので相当なパフォーマンスが期待できます。
他にも以下の様なスペックが発表されています。
- プロセッサー: 2.3GHzの4 x Intel™ Xeon E7 8880 v3 (Haswell) – 64コア / 128 vCPUs
- メモリー: Single Device Data Correction (SDDC+1)を実現した1,952 GiB
- インスタンスストレージ: 2 x 1,920 GB SSD
- ネットワーク帯域幅: 10 Gbps
- 専用のEBS帯域幅: 10 Gbps (デフォルトでEBS最適化、追加料金不要)
ちなみに使えるリージョンは米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン)、欧州(アイルランド)、欧州(フランクフルト)、アジアパシフィック(東京)、アジアパシフィック(シンガポール)、アジアパシフィック(シドニー)となっています。東京使えますね!
用途
SAP HANA等のインメモリデータベースの他にもApache SparkやFacebookが公開している分散機番処理のPresto,EDAと呼ばれる設計自動化処理等、ハイパフォーマンスを重視したアプリケーションやシステムの構築に向いています。X1インスタンスは、本稼働ワークロードにおけるSAP認定を取得しています。
価格
気になる価格ですが東京で$19.341 /時間(x1.32xlarge)となっています。消し忘れたら、、、大変です。リザーブドインスタンスであれば$5.411/時(3年、全前払い)まで落とすことができます。今後のロードマップではスポットインスタンスも入っているのでこちらが公開されれば使い勝手がより良くなるかもしれませんね。
使うには
現在はリクエストを投げることで利用申請をする形となっています。
まとめ
今回のインスタンスは特にSAP HANAを使用している方には朗報といえるのではないでしょうか。AWSではオンプレからのSAP HANAのマイグレーションガイドや新たにSAP HANAを構築する方向けのクイックスタート等が用意されています。ビッグデータ解析にSAP HANAを検討している方はこちらもご参照下さい。
参考リンク
- https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/x1-instances-for-ec2-ready-for-your-memory-intensive-workloads/
- https://aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/?nc1=h_ls
- https://aws.amazon.com/blogs/aws/x1-instances-for-ec2-ready-for-your-memory-intensive-workloads/
- http://aws.typepad.com/aws_japan/2015/10/ec2-instance-update-x1-sap-hana-t2-nano-websites.html